今朝は、春一番の到来を感じさせる、冷たい強風でした。
珍しく早く出社したボクは、いそいそと鞄を開け、一通の封筒を取り出します。
そして、ボールペンと印鑑、それと銀行のキャッシュカードを用意。
こうして準備万端、取り出した封筒とは、勿論これ。
― 定額給付金の申し込み用紙♪
早く出せば早く貰える、これは自然の理。
なので一日でも早く提出してしまおうと、わざわざ早く出社し、書類を書いてしまおうと思った訳ですよ。
いつもならばコンビニで週刊少年ジャンプを買ってから出社するというのに、珍しくわき目も振らず、真っ直ぐに会社に向かって。
そうして住所と名前を記入していると、声を掛けて来たのは、ボクの同僚。
どうやら彼にも封筒が届いたらしく、「書類書くの面倒だよね~」などとのたまいます。
ボクもそんな言葉に相槌を打ちながら、キャッシュカードの番号を確認、それを記入。
と、同僚の口から、不意にこんな言葉が。
同僚「何で通帳のコピーなんて要るのかね~」
ん?
通帳のコピー?
何の話だ、それ?
ボク「通帳のコピーって?」
同僚「用紙の裏に貼り付ける奴だよ。案内に書いてたろ」
ボク「貼り付けるって……」
マジっすか!?(汗)
慌てて案内文書に目をやると、そこには確かに、『通帳の控えと身分証明を貼り付ける』の文字。
てっきり印鑑だけあれば良いと思っていたら、そんなものまで添付しなければならなかったのですよ。
しかし、身分証明書は運転免許で良いとしても、肝心の通帳がここには無い……(汗)。
『早く出せば早く貰える、これは自然の理』
慌てて立ち上がり、駐車場に向かって走ります。
『春一番』と思しき強風の中、全ては現金12,000円の為に。
そうして家から通帳を持って引き返した会社、今日は早く出社した筈だったのに、何故か軽く遅刻して(泣)。
その後間もなくして降り出した雪。
どうやらあの『春一番』は、偽物だった様子です。