今日は、細長い人に追いかけられる日でした。
朝からの雨で出掛ける気も起きず、朝食を摂るとすぐにまたベッドに潜り込み、昼過ぎまで寝ていたのですよ。
そして起きてから、食料が無かった事を思い出し、買い出しに出掛ける事にしたのです。
道北で唯一のデパート……。
― 西條に。
店内に入ったら、買い物カゴを持ち、本日のお買い得品を探します。
が、生憎ろくなものが無く、『缶詰でも買って帰ろうかな?』などと考えていました。
と、背後に人の気配が。
― 振り返った先、モップを持った、細長い女性の姿。
イメージは、ポパイに出て来る『オリーブ』みたいな感じ。
その女性がボクのすぐ後ろ、床を掃除しながら、ぴったりと付いて来るのですよ。
で、邪魔になってはいけないと思い、脇に避けたのです。
― いきなり立ち止まり、そこの床を念入りに磨き始める女性。
せっかく避けてあげたのに、親切心が無駄になってしまいました。
が、そんな事はどうでも良いので、再び買い物に戻ります。
そして、精肉コーナーに50円引きの砂肝を発見、今日は『砂肝のパスタ』を作る事に決めました。
同じ50円引きならば、元値の安いものの方が、値引き率は高い。
なので一番安いものを購入しようと、並べられたパックを見比べて行きます。
と、背後に人の気配が。
― ボクのすぐ後ろに、モップを持った細長い女性。
どうやら追い付かれてしまった様子ですね、仕事の邪魔になってはいけません、早く通路を空けてあげなければ。
そう思い、足早にその場を立ち去りました。
他に、特にめぼしいものもありませんでしたので、真っ直ぐにレジに向かって。
100円の缶詰が4つと、50円引きの砂肝が1つ。砂肝の元値が198円だから、合計で548円。
そんな事を考えていると、不意に背後に、人の気配が。
反射的に振り返ると……。
― モップを持った、細長い女性が。
何故そこにいる!?(驚)
精肉コーナーは店舗の一番奥、レジからは、最も離れた場所にあるのですよ。
なのにあの位置から、床掃除をしながらここまでやって来るなんて、驚異的なスピードです。
何しろボク、精肉コーナーから『足早に』レジに向かって歩いて来たのですから。
まあただの偶然でしょうが、何ともこう、薄気味の悪いものを感じましたよ(汗)。