たまたま読んでいたケータイ小説に、面白い物語を見付けました。
その内容を、簡単に説明すると……。
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夜中に、天井裏から足音が聞こえる。
上には屋根があるだけで、何も無い筈なのに、まるで『子供が走る』かの様な音が。
当時はあまり気にならなかったが、今冷静に考えてみると、奇妙な現象だ。
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所謂、ホラー系の小説ですね。
真実を明かさないところにリアリティを求めた、良く計算された物語だと思います。
まあ本人はノンフィクションだと言っていますが、事実の程は、ボクには分かりません。
で、この小説を読んで思い出したのが、以前ボクが住んでいたアパートでの出来事。
というのも、実はボク、この話と良く似た経験をしているのですよ。
勿論それはホラーでは無く、恐らく『建物の構造』に問題があると思われる、何とも奇妙な現象に。
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ある日ボクは、昼間っからベッドの中で、ゴロゴロとしておりました。
すると天井から、子供のものと思われる足音が、パタパタと聞こえて来たのです。
『五月蠅いな〜』、そう思いながら、ふと気付きました。
― ここ、最上階だよね?(汗)
ボクが当時住んでいたのは、そのアパートの最上階。
つまり、上の階などは、存在しないのですよ。
なのに上からは、確かに聞こえる、子供の足音。。。
― もしやこれが、『心霊現象』という奴か?(焦)
と一瞬考えたものの、すぐに訂正。
その足音からは『確かな生命反応』が感じられますし、何より聞こえたのは、真っ昼間です。
幾ら空気の読めない幽霊だって、そんな時間帯から、化けて出たりはしないでしょう。
で後日、部屋の構造を確認してみたところ、壁の奥に『空間』がある事に気付いたのです。
それは煙突の部分から、屋根に至るまでの、一直線の空間を。
然るに、その足音の正体は……。
『壁の内部空間を伝った音が、天井裏に達して響いたもの』
まあ、種を明かせば簡単な話。
そもそもそのアパートを作った建築会社の、『設計ミス』だったという訳です。
幽霊の、正体見たり枯れ尾花、って奴ですね。
でも、人によってはこんな事も、心霊現象になってしまう。
冒頭に紹介したネット小説の様に、あたかもそれが不思議な話の様に、あたかもそれが不気味な体験であったかの様に……。
人の反応とは、実に面白いものですね〜(笑)。