現代日本は、『印鑑社会』です。
とにかく何でもかんでも気軽に押しまくり、なのにそれが、物凄い効力を持っている!(汗)
それは仮に『100円ショップで買ってきた三文判』であろうとも、その人間が認めたという、立派な証明になるのです。
ボクはどちらかと言えば、諸外国のサインの方が『ちゃんとした証明』と感じますが、何故か日本では印鑑の方が強いのですよね〜。
そんな印鑑は、どれだけ小さな支払いだろうと、必ず必要となるもの。
とにかく全員の捺印が無いと決済(支払い=社外への支出)出来ませんので、急ぎの時には、書類を持って走り回ります。
○○さん、説明する時間無いから、先にハンコちょうだ〜い!(汗)……ってな具合で。
そうして皆の捺印を貰った、とある支払いの書類。
後はうちのトップ(仮に店長としておきます)の捺印を貰えば終わりでしたので、急ぎ店長室へと向かいました。
で、ざっとその書類の概要を説明し、捺印して貰うと……。
店長「あっ!(汗)」
ボク「どうかしましたか?」
店長「押し損なった」
ボク「へ?」
見ると、店長の押した印鑑は、押し損なって『三日月』な状態。
この感じだと、上からもう一度押し直したとしても、二重になって見えづらくなってしまうでしょう。
ってか、もしもそんな押し方になってしまえば、『認め印』としての効力を失ってしまいます。
かと言って、もう一度全員の捺印を貰って回る、そんな時間の余裕は無い。
ならば、ここはボクが……。
ボク「ちょっとそのハンコを貸して下さい」
店長「大丈夫か?(汗)」
ボク「割と手先は器用な方ですし、慣れていますから」
これまで幾度となく書類を偽造……じゃ無く、修正作業を経験して来たボク。
押し損ないの印を、上からピッタリ合わせて押すなど、ボクにとっては朝飯前です。
そうして狙いを定……。
― 手元がほやけて、良く見えない(汗)。
仕方無く、メガネを外すボク。
裸眼になると、かなり細かい部分までもが見える様になり、作業がとても楽になりました。
そうして修正作業は終了。店長に「凄いテクニックだな!(驚)」と感心されながら、店長室を後にしました。
そうして書類を手に歩きながら、ふと頭を過ぎる、今の自分の行動。
0.1ミリ単位の仕事を、僅か数秒で済ませたのは当然(慣れているので)として、問題はその時の行動。
細かい作業をする為に、メガネを外して……。
― 細かいものを見る為に、メガネを外した。
老眼の予兆。。。_| ̄|○