ここ最近、季節外れの『サクラマス』が、チラホラ釣れているのだとか。
今日の移動中、釣りバカの同僚からの、何の価値も無い情報です。
ボクは釣りは殆どしませんが、とにかく釣り好きな同僚なので、意味も無くそんな会話になるのですよ。
そんな話、ボクは全く興味が無いのですが、とにかく誰かに話したいらしくて……(汗)。
で、そんな『釣りバカ話』の延長上、同僚の回顧録。
こちら道北では、季節を問わず鱒や鮭が川を遡上するらしく、頻繁に密漁が行われているのだそうです。
それは深夜、人目に付かぬ川の畔、こっそりと行われるのだとか……。
ボク「でもそれって、犯罪だよね!?」
同僚「そうだよ? でも奴ら常習犯だから、そんな事は気にしない♪」
ボク「気にしないって……(汗)」
同僚「まあ、こっちじゃ珍しく無いって〜(笑)」
川を上る鮭や鱒は、餌には全く興味を示さないので、網や槍で獲るのが主流。
月の無い夜、彼ら『密漁が趣味の人?』は、頭に小型の懐中電灯を点けてそれを行うのだとか。
真っ暗闇の中、鮭や鱒を狙い、虎視眈々と目を光らせて。。。
―――
ある男が、いつもの様に、川で密漁を行っていた時の話。
その日は思っていたよりも上手く行かず、ほんの数匹の鮭が獲れただけで、後は全く音沙汰がなし。
そろそろ諦めて帰ろうかと思っていた矢先、不意に目の前に、一人の男が現れたそうです。
ボロボロの服を纏った、その小汚い男。
その男はすぐ近くまでやって来て、彼を観るなりニヤリと笑い、こう言ったそうです。
「どうせあんたも今日はダメだろ?(笑)」
まるで浮浪者の様な格好をして現れた、その男。
密漁をしていた彼は、不意に現れた男を目の前にして、即座に『お仲間だ♪』と悟ったのだとか。
そうして彼は、その日にゲットした鮭の網を、高々と手に翳したそうです。
「ダメだね〜、今日はたったのこれっぽっちだ!(笑)」
しかしそう謙遜?しながらも、その網の中には、しっかりと数匹の鮭が。
彼はきっと誇りたかったのでしょうね、いつもより漁獲?は少ないながらも、ちゃんと密漁が出来た自分を。
なのでまるで自慢するかの如く、『ダメだね〜』と言いながら、その網を高々と男の前に掲げたのです。
ガシャ☆
金属音。
暗闇の中の僅かな星明りに光るは、自らの腕に嵌められた、銀色の輪。
ああ、手錠か……って、手錠!?
男「密漁の現行犯だよ♪」
彼「え゛っ?(汗)」
―――
因みにこれ、同僚の友人が体験した、実話なのだそうです。
いつもの様に?密漁をしていたら、いきなり変な男が現れて、上記の流れで逮捕されたのだとか。
(※罰金刑だったそうです)
これだけ聞いていたら、犯人と警察の、普通のワンシーンの様にも思えますが……。
・深夜、月の無い闇夜に紛れて、川で密漁をしていた彼。
・それを狙って、わざと小汚い格好で現れた、小賢しい警官。
ボクに言わせりゃ、どっちも『悪』です。