ここ最近、ケータイホラー小説にハマっているWelcomingcatです。こんばんは。
今読んでいる小説(ってか本人曰く実話)に、ちょっと面白い事が書いてあったのですよ。
それは、
『ある場所に行くと、感じやすい人は、耳鳴りがしたり気分が悪くなったりする』
ある場所とは、言うまでも無く、心霊スポットの事です。
何だか急に肩が重くなったり、吐き気がしたり、倦怠感が生じるそうです。
まあ、幽霊否定派のボクに言わせれば、
どうせ、心理的なものでしょ?(失笑)
と思うのですが、中には本気で『心霊現象だ~(怖)』と思っている人もいる様です。
うん、日本は今日も平和だ♪
で、そんな文章を読みながら、ふと思い出した事。
それは昔、ボクがとある街に住んでいた頃、頻繁に遭遇した『耳鳴り』に関する事です。
―――
今は無くなってしまいましたが、当時その街には『長崎屋』があり、そこには古いエスカレーターがあったのですよ。
当時のボク、それに乗るたび、酷い『耳鳴り』を感じていたものです。
それはもう、頭痛がするくらいの。
が、他の人間に話しても、誰もそんな経験をした者はいない。
ちょっと古いだけで、普通のエスカレーターだと言うのですよ。
あんなに頭が痛むくらいに、甲高く嫌な音がするというのに、誰にも聞こえないみたいなのです。
……なるほど、これはボクにしか聞き取れない周波数なのだな。
そう思いました。
人の耳には個人差があり、聞こえやすい音、聞き取りにくい音があるのだろうと。
実際ボクは、あまり耳の良い方では無く、人の話し声を聞き取るのか苦手です。
その代わり?と言っては変ですが、機械の音には敏感で、甲高い音を聞くと頭が痛くなります。
きっとあのエスカレーターも、そんな音を発していたのでしょうね。
―――
そうして月日は流れ、長崎屋が倒産し、あのエスカレーターも無くなってしまいました。
乗るたびに耳鳴りがしていた事も忘却の彼方、長崎屋の存在すら忘れかけていた、ある日の事。
何となく眺めていたネットの中に、こんな記事を見つけたのです。
『〇〇の長崎屋には、乗ると気分の悪くなるエスカレーターがあった』
何でも、霊感のある人が乗ると、酷い耳鳴りがするのだそうです。
そしてその記事の中では、長崎屋は、すっかり心霊スポットにされていました。
ただ『超音波』が出るだけなのに、聞こえる人と聞こえない人がいるだけなのに。
うん。
お前、馬鹿だろ。
繰り返しますが、あれは心霊現象では無く、ただの超音波です。
聞こえていたボクが言うのですから、間違いはありません。
何か、金属の擦れる様な甲高い音……紛れも無く『機械の作動音』でした。
それがそのサイトでは、噂に語られる心霊スポット。
全く、呆れてしまいますね(疲)。
でも、心霊スポットというものは、きっとこうして作られて行くのでしょうね。
一部の人々が振りまいた噂に、尾鰭が付いて。
本当は何にも無いのに、さも曰くありげな雰囲気にされて。
今日もこうして、日本のどこかで、心霊スポットが作られているでしょう。
一部の愉快犯の手により、そして、一部の馬鹿の勘違いによって。