えー、入院3日目の昼食です。
どうやら回鍋肉の様ですが、使っているのは甜麺醤では無く、日本の白味噌です。
理由は知りませんが、砂糖をたっぷり使用して、半端無い甘さ♪
で、味はもう、我慢するしか無い訳です。
人には好みというものがありますし、きっとここの調理師さんは、これが美味いと思っているのでしょうし。
にしても……。
少しは、ボリュームを良くして貰えないものですかね!?(←切実:笑)
それはそうと、これは、昼食のちょっと前の出来事。
病室でゴロゴロしていると、内科医の先生が現れ、傷口の診察が始まりました。
まずは、分厚く貼られたサポーター(巨大絆創膏)の撤去作業から。
外科(執刀医)の先生、よほど厳重に貼り付けたのか、剥がすのがとても大変そうな感じでした。
そうして剥がす作業を続けながら、先生、ボクに話し掛けます。
先生「昨日の夕方5時半、無事に移植が終わったそうですよ」
ボク「え、10時に採取したばかりなのに、そんなに早く?(驚)」
先生「骨髄採取から、24時間以内が基本ですから」
10時に採取して、移植が5時半。
って事は、仲間由紀恵、本州の人なのかな?
(※ボクは患者さんに関する情報を、一切知りません)
ボク「じゃあ向こうも、こちらに合わせて動いていたんですね」
先生「いえ、向こうは大した準備は要りませんから」
ここで初めて知ったのですが、移植を受ける患者さんは、骨髄液を『点滴するだけ』なのだそうです。
提供する側がこんなに大変なので、てっきり向こうも大掛かりな準備をしているのだと思っていましたが、実際にはこんなに簡単だったのですね~。
ちょびっと、カルチャーショック。
ボク「移植は簡単でも、問題はその後ですよね?」
先生「そうです。免疫の問題、機能するかの問題などがあります」
患者さんの体に移植された骨髄細胞は、移植後2~3週間で体に定着し、白血球を作り始めます。
問題はその後で、骨髄にしろ白血球にしろ元は他人(ボク)のものですので、拒絶反応が出る恐れがあるのですよ。
その後、上手く体が受け入れてくれるまで、数ヶ月から数年もかかるのだそうです。
先生「クリスマスの頃には、上手く適合出来たかの、結果が出るでしょう」
100以上もある遺伝子情報の中で、患者さんとドナーに求められるのは、たった6つの塩基の一致だけ。
残りの遺伝子がどれだけ適合するかは、正に時の運。
今のボクに出来るのは、ただ、星に願いをかけるだけ。
― どうかこの移植により、患者さんの命が救われます様に。
サンタに願うは、『命』という名の、最も尊きクリスマスプレゼント。