本日は、あの『公務員様』がいらして下さるという事で、朝からずっとドキドキでした〜♪
約束の時間の10分前、現場事務所の前に立ち、お役人さま達のお出迎えをするボク。
皆様が誤って道を通り過ぎぬ様、入口の前でじっと眼を凝らし、お出でになられる方角を注視していましたよ。
お役人さま達が迷ってしまわぬ様、ボクが現場の目印となり、じっとその場に立ち続けていましたよ。
が、約束の時間を遠く過ぎても、一向に現れぬお役人さま達。
きっと皆様お忙しいのでしょうね〜、途中でタバコを嗜まれたり、お飲み物を調達する時間も必要ですから。
平民のボクらには理解し難い、様々なご苦労があられるのでしょう、彼らお役人さま達には。
そうして約束の時間よりも遅れること数十分、ようやく現場に降臨なされました、お役人さま達。
出迎えたボクを一瞥、こんな小汚い現場事務所なのにも関わらず、無言ですぐにお入りあそばされましたよ♪
自分達が約束に遅れた事など、まるで意にも介さぬ『堂々としたあの態度』、本当に格好良かった〜!(笑)
さて、お役人さま達が事務所にお入りあそばされたなら、僭越ながらも工事の説明をさせて頂きます。
無論ボクの様な下っ端が、お役人さまと直接口がきける筈も無く、説明をするのはボクの上司でしたけどね?
しかし、資料はボクが用意させて頂きました。お役人さま達のため、一生懸命作らせて頂きましたよ〜♪
一通りの説明が終われば、まずはお役人さま達に、現場の書類をご覧頂きます。
お役人さま達の望まれるまま、言われた書類はすぐに出し、お時間をとらせない様に気遣いながら。
今日この時の為に、必死に準備した書類を、ご覧頂いたのです。
あ、お役人さまのお一人が、灰皿も無いのにタバコに火をお点けになられました!
そんな場面を見付けたならば、すぐに灰皿をご用意して差し上げなければいけません!
ええ、灰皿が無い事に気付かれたなら、きっとご気分を害されますから!(慌)
勿論、ドリンクだってお出ししましたよ?
『収賄』にならぬ様、気を遣い、普通にお茶とかドリップコーヒーを。
お役人の皆様はお嫌いになられますからね、缶コーヒーなどの商品は、コンプライアンスとやらに関わるとか何とか仰って。
そうしてタバコを嗜みながらも、我らが用意した書類を目にし、様々なアドバイスを下さったお役人さま達。
まるで『重箱の隅をつつく』かの如く、本当に『些細な誤字』にまで、心を砕いて下さります。
その度に『人を見下すかの様なあの態度』は、きっと我らを気遣っての所作、本当にありがたく存じます♪
本当に、ありがたく存じます!
書類をご覧頂いたなら、次はいよいよ、現場をご案内させて頂きます。
まるで汚なく危険ながらも、我々なりに子細に気を配り、懸命に綺麗に整えた現場を。
彼らのおみ足が汚れぬ様、数日前から注意を重ね、箒で掃いた我らが現場を!
が……。
1センチにも満たぬ、小さな段差が気にかかる。
人から完全隔離された場所、30メートル先で働く重機、人に及ぶ危険が気にかかる。
そんな感じで、とにかく『安全第一』に心を砕いて下さる、お役人さま達。
事故など決して起こさぬ様にと、『可能性ゼロの危険』を諭して下さった、お役人さま達。
ああ、本当にありがたいっ!!!
そうして一通り、書類と現場を拝謁あそばされた、お役人さま達。
ボクらは警備員にサインを送り、お役人さま達のお車が無事に現場から出られる様、誘導をさせました。
一般車両を無理矢理に停車させ、お役人さま達が安全に出られる様、気を遣って……。
お役人さま達のお車を見送るボク、そこにあるのは、ただただ『純粋な気持ち』のみ。
邪念は無く、本当に『純粋な感情のみ』で、お役人さま達のお車をお見送りさせて頂いたのです。
深々と頭を下げ、お役人さま達のお車を、見送らせて頂いたのです。
お見送りをさせて頂いたのです、その背中に向かい、念を送りながら。。。
心が満たされた一日でした。『何か別の感情』で。