今日は朝から、びっくりする様な物凄い天気!
いきなり大雨が降ったり、雷鳴が轟いたりで、とても外に出る気になれません。
なので……。
― 寝てしまうか。(-.-)zzZ
と思ったのですが、JRのチケットを取らなければならなかった事を思い出し、午後の晴れ間を狙って出掛けました。
車を走らせ、向かった先は、稚内駅。
窓口で、目的の列車の日時を伝え、指定席を予約します。
クレジットカードで料金を支払い、チケットの確認をしたら、それをバッグに入れて作業は終了。
― ついでに、食料の買い出しにでも行くか。
そんな事を考えながら、駅の風除室を出た視線の先、一人の男性を見つけました。
年の頃なら50歳前後、大仰な荷物を持っているところを観ると、どうやら旅人の様です。
ボクの見つめる先、男性はカメラと三脚を取り出すと、駅の壁の前にそれを設置しました。
― ああ、記念写真を撮るんだな。
ああして三脚を使うという事は、きっと一人旅なのでしょうね。
どこから来たのかは知りませんが、こうして最北の地に降り立ち、その記念を残そうとしているのです。
俺はここに来た、確かに最果ての土を踏んだのだ!……と。
三脚を固定したら、カメラのセルフタイマーをセットし、壁に向かってダッシュ!
そしてレンズを振り返り、はいっ、チー……って。
何で仏頂面なの!?(焦)
中年紳士の一人旅。
辿り着いた最北の地で、きっと誰かに見せるのだろう、その記念の一枚。
そこに笑顔あって然るべきが、何故かその表情は、疲弊しきった暗いもの。
― あの、そんなに辛い旅だったんですか?
そう訊ねたくなる程に、不機嫌そうなその顔は、まるで会社が倒産して夜逃げして来たかの様。
しかし夜逃げして記念写真も無いでしょうから、きっと普通の旅行なのでしょうね。
全然楽しそうでは無いけれど、きっと気ままな一人旅なのでしょう。
三脚を畳む男性の背中を横目に、ボクは車に乗り込むと、窓を開けケータイを向けました。
そして男性が撮影したと同じポイントで、男性が撮影したと同じ構図で、写真を一枚。
(※冒頭の写真がそれです)
― どうかこの男性の旅が、楽しく、思い出深いものになります様に。
そう心で呟き、走り出し出しました。
いつしか雲は割れ、その隙間からは、夕焼け混じりの青い空が。
今朝の雷雨の記憶を、僅かに滲ませながらも。
明日はきっと、良い天気になりますよ♪